【感想】月に寄りそう乙女の作法【ギャルゲ】
あらすじ
主人公『大蔵遊星(おおくらゆうせい)』は、日本の財界を代表する“華麗なる一族”大蔵家の末端に、望まれぬ子として生を受けた。
優秀な親族や家庭教師のもとで厳しく育てられた遊星は、多芸に秀でた万能家であったが、
いうなれば籠の中の鳥であり、およそ人並みの夢や希望などとは無縁の生涯だった。
そんな遊星が、初めて一族の監視下を離れ、ひとりで外の世界へ出る機会を得た。
名もなき庶民の娘『小倉朝日(こくらあさひ)』となって素性を伏せ、上流階級の子女が集う服飾専修機関『フィリア女学院』へ潜入することになったのだ。
その一環として遊星(=朝日)は、学院一のスーパー同級生『桜小路ルナ(さくらこうじるな)』に仕えるメイドとして、彼女の住まう『桜屋敷』で働くことに。
そしてそこには、ルナと縁のある学院生らが同居するという。
一人はスイスから来た誇り高き留学生『ユルシュール』。
一人は旧華族の流れを汲む家柄の大和撫子『花之宮瑞穂(はなのみやみずほ)』。
そしてもう一人が、少年時代の主人公に恋していた庶民派の社長令嬢『柳ヶ瀬湊(やながせみなと)』。
いずれも個性的なお嬢様方に加えて、それぞれに付き従う超個性的な従者たちが遊星(=朝日)の生活を引っかきまわす。
果たして遊星は、素性(おもに性別)を偽ったまま、屋敷と学園の二重生活を無事に過ごすことが出来るのか?
結構知っている方もいると思うのでいまさらですが、
2015年にPSVita版として発売された「月に寄りそう乙女の作法 〜ひだまりの日々〜」です。
原作は2012年1に発売されていて、PS4版も2017年10月26日に発売予定らしいですよ。
つまり、この記事を書いた翌週に当たりますね。
ちなみに、略称は「つり乙(おつ)」なんですが、これはニコニコ生放送の視聴者アンケートによって決まったらしいです。
どういうお話か?
この作品にジャンルを付けるとすると、
「女装主人公物」と「服飾業界」の作品になります。
ざっくり導入部分を言ってしまうと、
服飾の女子高に行きたいがために主人公が女装をし、
今年入学する生徒の付き人(メイド)として入学する。
というお話になっています。
これだけ見ていると、自己中心的に見えてしまうかもしれませんが、
そんなことはないです。女神です!心が清らかすぎます!
女装しなきゃいけなかった理由は色々あるのでしょうがないのです。
ちなみに、この「つり乙」はシリーズものとして色々展開されているのですが、
これがシリーズの中で一番最初の作品なのでこれからやっていけば問題ないですよ。
※続編(スピンオフ?)として「乙女理論とその周辺 -Ecole de Paris-」というのもありますが、それは今度書きます。
キャラ紹介(主人公、ヒロイン)
・大蔵 遊星(おおくら ゆうせい)/小倉 朝日(こくら あさひ):主人公。小倉 朝日は女装時の名前。桜小路ルナのメイド。名前の由来は「朝日銀行」。
・桜小路 ルナ(さくらこうじ ルナ):ご主人様。デザイナーとして天才。自信家。名前の由来は「さくら銀行」。
・柳ヶ瀬 湊(やながせ みなと):幼馴染。明るく大雑把。名前の由来は「みなと銀行」。
・ユルシュール=フルール=ジャンメール (Ursule=Fleur=Jeanmaire):同級生。THEお嬢様。スイスからの留学生。名前の由来は「UFJ銀行」。
・花之宮 瑞穂(はなのみや みずほ):同級生。温厚で少し天然。一番ヤバいやつ(レズ的な意味で)。名前の由来は「みずほ銀行」
攻略ポイント
・基本的にルートのロックはありませんが、全ルートクリア後におまけがあります。
・推奨攻略順は(「湊」、「瑞穂」、「ユルシュール」(順不同))→「ルナ」です。
※「ルナ」は最後の方が良いと思いますが、「湊」と「瑞穂」で躓くのであれば「ユルシュール」か「ルナ」をやると良いと思います。
お勧めポイント
①服飾についての細かい描写
やはり知らないことを知るというのは面白く感じないでしょうか?
自分は面白いと思っています。
どうやって一から服を作っているか、一着あたりどれくらいかかるのか、
そして服飾にとって才能とはどれだけ重要なのか
というあたりが、服飾を全然知らない興味がない自分にもわかるように細かく描かれているのは素晴らしいと思います。
このゲームをきっかけに雑学を仕入れるのも悪くはないと思いますよ。
②ルナルートとユルシュールルートの良さ
この二つは方向性が若干違うシナリオが良い。
ユルシュールは、主人公が「男」の面が強く、
ルナは、主人公が「女」の面が強いルートになっているので、
普通の女装主人公物と、百合百合な物の2種類を取りそろえているのはもうお得ですね!
そして、この作品の「ルナ様」を生み出した功績は素晴らしい!
このゲームの感想は全員、「ありがとうございます、お優しいルナ様。」となるのは間違いないです!!
個人的に、1度目の衝撃はルナルート、何度もやり直したくなるのはユルシュールルートだと思っています。
ネガティブポイント
①瑞穂ルートと湊ルート
この2人はシナリオがあまり良くないんですよね。
というのも、正直ルナとユルシュールが良すぎるから目立っちゃうだけなんですよ。
そこまで酷評するまででもなく、並か良くらいのルートなのでそこまで気にしなくても良いと思います。
②絵の差
原画が2人体制のゲームなので、絵に違和感を持つ方もいると思います。
特に「西又葵」先生の絵は人によってはあまり好きじゃない方も出てくると思うので
ネガティブポイントとしておきました。
(「西又葵」先生ファンの人はすいません!)
まとめ
お勧め度:★★★★★
お勧め人物像:
・女装主人公の作品に心惹かれる人
・服飾に興味がある人
・「ありがとうございます、お優しいルナ様。」と言うことに抵抗のない人
向かないかもしれない人物像:
・主人公に感情移入したい人
・ルナ様が好きになれない人
以上です。
シナリオやギャグなど全てのクオリティが高い完成度の高い作品だと思ってます。
さらに、自分の大好きな女装主人公もの!おススメです。